「ふ、風呂っていっても……狭いよ? 二人入ると本当に」
「狭いとだめなの?」
だめじゃない。
何もだめなわけがない。
と言えるわけがない。
そうだ、二人とも汗みずくだしこのまま井上さんを寝かせるわけにはいかないし、何より男として事後の彼女に風呂のひとつくらい貸せないでどうする。
もう身体で情を交わした中じゃないか。今更恥ずかしいも何も、いや恥ずかしいんだが、もう僕だって何も出やしない。何もやましいことなどない。
そう、つまり、今僕が浴室にいるのは……あれだ。
……健康な高校生男子として正常なことだ。井上さんの誘惑に負けるのは。
「は……あぁあっ……!」
ロクな愛撫もなく後ろから捻じ込まれ、井上さんが湯船のふちに掴まって嬌声をあげる。
泡でぬめる彼女の腰を鷲づかみ、腰を押し付けながら少しずつ挿入していくと、ほとんど愛撫もしていないのに蕩けきっていることに気付いた。
とろとろと愛液が泡と混じって太ももを伝っていく。
「んっ……ん……」
真っ白な背中に明るい色の髪が濡れてはり付き、肩が震えているのが艶かしい。
こうして見下ろすと、井上さんは本当に華奢なのに、熟れきった乳房の先端から泡がぽたぽたと滴り落ちている。
「ふぅぁ……い……だく……はいってるう……」
「うん……入れてるから……井上さんの中……」
「だぁめ……っ…ら、めぇえ……」
湯船に縋る自分の腕に額を押し当て井上さんが喘ぐたびに、耳の奥にちりちりするような甘くて高い声が風呂場に反響する。鼻にかかった甘ったるい吐息まで。
「すごい、よ……もう出ないと思ったのに……いくらでもイけそう……」
「……っだぁ……しだく……こんな、とこで……っ」
「……声……あんまり大きいと……ここ、響くから……」
そういうと、ヒクっと彼女の身体が震えて、ふぅ、んん……と押し殺された声が漏れるのが聞こえた。
獣の体位に近い形でみちみちと男性器を捻じ込まれ、押し広げられた膣がそれに合わせてヒクヒクと蠢く。このまま動かなくても精液を吐き出してしまえそうなほど、奇妙な征服感に満たされていた。
「そう……声、我慢して……」
「んんんっ……!?」
前に回した僕の手に秘裂を撫で上げられ、ガク、と井上さんの腰が崩れそうになった。
「あんまり……動くと、出ちゃいそうだから……」
「っひ……くぅうんっ……っんっ……ふぅうっ……」
みっちりと嵌まり込んで、子宮口にぴったりと亀頭を押し付けても、彼女の中に僕が全て納まってしまうことはない。平均より浅いんだろうか。
吸い付くような肌や豊かな肉付きと裏腹に、井上さんのそこの外形は成熟しているとは言いがたいようで、恥毛も生え揃っていないのでピンク色の愛らしい性器がよく見える。
ただ膣肉を掻き分けて挿入すると、蕩けきった肉襞が淫らに絡みついてきて、充分に射精を誘われた。
小刻みに揺らすように腰を押し付け、井上さんの性器と結合しているありさまを撫で回す。
押し広げられた膣口を撫で回し、肉棒に押し上げられたように露出しているクリトリスを見つけると、勃起しているそれを無造作に撫で上げた。
「……っ!? ひ……っんんんっうぅ……!?」
「井上さん……これ、気持ちいい……?」
「っあ…っ……んっんんっ……」
必死に声を殺そうとする井上さんを追い詰めるように、指の腹で転がし哀れなそれをいじり倒す。
膝が震えて腰が立たなくなる彼女を、時折捻じ込んだ性器で思い出したように突き上げる。
「何も……してなかったのに、濡れてるなんてものじゃないね、これ……涎みたいに垂れ流してるよ」
「っは……ひだく……っんむ……っ」
「わかる? 井上さんの、いやらしいここ……僕のを咥えて、こんな……嬉しそうにヒクヒクしてるよ」
今すぐにでも腰を振りたてて子宮まで犯してしまいたくなる衝動を堪えて、折り重なるように彼女の背中を抱きながら、指で淫核を転がし、潰すように押し、逃げるように捩る腰を押さえ込む。
ビクビクと脈打つ肉茎をねっとりと包む熱い膣肉が、そのたびに絡みついて奥へ奥へと吸い付くように射精をねだる。
湯気でかすむ視界の向こうでぐったりと頭を垂れる井上さんが、僕の指にだけ過剰な反応を示して、大人しく膣でペニスを咥え込んだまま、渦巻くような快楽に耐えている姿がいとおしい。
「くぅんっ……んっ……ふぁ……んく……もち……」
「……え……?」
「き、もちぃ……ぃし、だく……の……おちんち……奥、から……離れなく、なっちゃ……」
うわごとのように震える声で、そう聞こえた瞬間、ぞくりと僕の背中を電気のような快楽が走った。
「…さ……きより……ぃい……の……っんんっ……ぁめ……だめ……っ」
「井上さん……気持ちいい……? 前と……中、どっちがいい?」
「んぁ……っ……ひゃめ……ぁっ……っぁああああっ!!」
気がつくと夢中で井上さんのクリを捏ね回し、腫れあがったそれを蹂躙していた。
むせかえるような性臭に満ちた風呂場に彼女の絶頂の声が響く。
「くっ……」
搾り取るような締め付けに食いつかれ、さっきまであれほど交わっていたというのに、精液を膣に垂れ流してしまいそうになる。
歯を食いしばってその波に耐えながら、びゅくびゅくと膣肉がペニスに吸い付く感覚を味わった。
ガクガクと腰を震わせながら、細い糸のように甘い声を漏らす身体に、容赦なく愛撫を続ける。
クリを押しつぶして小刻みに揺らし続け、泡のぬめりにまかせて恥丘ごと撫で回してクチュクチュと音をたて続けた。
「ぃ……ぁ、……ひぁ……だめ、やめ……っ」
「……井上さん、さっき、気持ちいいって言ったよね?」
「だめ、だめなの……出ちゃ……出ちゃ……」
ひぁ、と悲鳴のような声がしたと思うと、ぷちゅっと左手に熱い液体がかかった。
耐え切れずにお漏らしした井上さんは、半泣きで必死に僕の身体を押しのけようと片手を泳がせる。
不思議と嫌悪感はなかった。
思わずどこから出ているのか確かめようと、執拗に膣口やその周りを撫で回すと、失禁した井上さんが驚いて声をあげた。
「やああ……! ごめ……し、だく、ごめ……なさ……」
涙声で哀願されて、昂ぶった僕は気がつくと夢中で腰を振り、ぐちゅぐちゅと井上さんの膣肉をかき回していた。
お漏らしで虚脱してしまったのか、へたりこみそうになる彼女の腰を下からぐりぐりと押し上げるように突き上げる。
「ひぁ……んぁああっ…ひゃぁだ……っでちゃ……なかぁあっ……」
いつの間にか井上さんもあられもない声を高くしていて、聴覚からも僕を煽った。
「井上、さんっ……知ってる……? 射精する前から、精子は漏れてるんだよ……」
「っぁ……ふぁあっ……しだ、く……だめぇ……」
「中に、出したら、妊娠しちゃう、よね……」
「んぁだ……ぬぃて……っ……おく、かけちゃ……っ」
ぐったりして力の入らない身体を抱え、徐々に腰を打ち付けるペースをあげる。
ぴたぴたと尻肉が僕の腰骨に当たり、見ると愛液と泡と汗が入り混じって糸を引いていた。
「お漏らしの、おしおきに……子宮に僕のちんこ押し付けて、びゅーってかけちゃおうか……」
「らめ……っ……でちゃ……ぃもちよく……なっちゃ……!」
「……大丈夫だよ、もう何度も出して残ってないから……」
腰からこみあげる射精感に堪えかね、亀頭をぐりぐりと膣肉に絡みつけるように回す。
出す寸前で膣肉から引き剥がすようにして引き抜き、ガクリと倒れこみそうになる井上さんを抱きしめ、尻肉を鷲掴んで肉茎を擦りつけた。
「ひ、ぁあ……やぁ……ごりごり……」
いじらしくヒクヒクしているアナルを見ながら柔肉で自慰をするように擦りつけ、搾り取るようにして射精した。
「くっ…あぁ……」
吐精しながらも先端を押し付け、肉茎をしごいて最後の一滴まで搾り出す。
井上さんの薄紅に染まった背中に、ぱたぱたと薄くなった精液と撒き散らし、膝をついていた僕は腰を落とした。
支えを失った井上さんが、肩で息をしながらずるずると崩れ落ち、風呂場の床に下半身を横たえる。
泡と愛液と精液、お漏らしの尿が撒き散らされた中にへたりこんで、必死に呼吸を整えようとする彼女に、顔を押し付けて唇を奪う。
「ん……んむ……んしだく……」
力なく押し込んだ僕の舌を受け入れて、幼子のように僕の腕にしがみつく。
しばらく、くせになったようにぬるぬるになった彼女の割れ目を撫で回していた。
「ごめん……」
「いいですよ、別に。石田くんは女の子にお漏らしさせてとっても楽しんだみたいですし?」
「……本当にごめん……」
あの後、後始末をしているうちにのぼせて倒れてしまった彼女を部屋に運びこんだ僕は、珍しく「怒っているポーズ」をしてみせる井上さんに20分間は「ごめん」を言わされ続けていた。
背中を流してくれている最中に、前に手を伸ばしてきたのは井上さんの方だったんだけれど……。
「だから、気にしてないよ? ただ、ちょっとそういう趣味は予想してなかったなーって」
「反省してます」
「本当に反省してる?」
僕の膝枕から少し顔をあげ、シャツ一枚の姿で見上げる。
「……してるよ。やだって言ってるのに続けたことは」
「やー、だから別に? いやよいやよもなんとやらですし? 石田くん気持ちよさそうだったしー」
「だから、本当にごめ……」
「……本当に気にしてないんだよ?」
じっ、と開かれた彼女の瞳に、思わずうちわで扇ぐ手が止まりそうになった。
「ただね」
「……ただ?」
「……一瞬ね、妊娠したら結婚してくれるのかなーって……」
「……あぁ」
そういえば、勢いでついそんなことを言って責めた。
「勢いです……」
「そう思った。でもね、びっくりしたよ。ちょっと一瞬で色々考えちゃった」
「色々って? どうやって刺し殺してやろうとか?」
「うーん……滅却師って、石田くん以外に……今、いないんだよね」
沈黙。
今度こそ手が止まった僕に、井上さんは
「ちょっと思っただけ、産もうとか具体的に思ったわけじゃないから」
と慰めるように微笑んだ。
Please don't use this texts&images without permission of ◆S6kyZ1V1To.