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【石田×織姫】

井上さんの小さな口に、僕の亀頭が飲み込まれていく。
それを信じられないような気持ちでみつめていた。
ほんの少し呼吸を荒くして、苦しそうに先端を口腔に含んだ彼女は、
静止したまま長い睫毛の下からそっと僕の顔を見上げてくる。
きっと僕は、とんでもなく浅ましい顔をしていることだろう。
このままこの世から消えてしまいたいような気持ちと、手を伸ばせば届く距離にある欲望に
押しつぶされそうになっていると、突然腹の底から射精を誘うような快感に貫かれた。
「んっ……ふ……」
「い、いのうえさん、それ……っ……く……」
「ふぁ……ごめ……気持ち悪かった……?」
ちゅぱ、と桃色の唇から糸を引きながら性器から顔を離す。
ぬめる柔らかい舌で尿道を舐めまわされ、今にも達しそうになっていたそれは、
名残惜しそうに井上さんの顔目がけてヒクついていた。
「これ……すごいねー……痛そう……」
哀れむような……どこか陶然とした視線に晒され、赤く腫れあがった亀頭はますます張り詰めていく。
細い指が肉茎に絡みつき、小さな爪まで粘液に濡れて……その卑猥さに、僕の頭の芯まで蕩けそうだ。
「井上さん、そろそろ入れたい……」
「だめぇ……入れたらすぐ終わっちゃうもん……この間、二人してイキっぱなしで……大変だったんだから……」
あどけなく少し頬を膨らませて、井上さんはぬちぬちと僕のものをしごく。あやすように、なだめるように。
「それは……そうだけど……っ……これ、井上さんだけにさせるなんて……」
「へーきへーき、今日はちゃーんと空っぽになるまでできるから」
そう軽く言うと、目を細めてちゅ、ちゅと亀頭に口付けるする。尿道にキスするように。
それだけで腰の奥の方から、熱いものがこみあげてきて……僕は奥歯を噛み締め、強くシーツを握り締めた。

ふぅ、くぅ、と井上さんの甘い吐息が僕の内腿に吹きかかる。
僕はと言えば腰から下がベッドからずり落ちるような格好で、
されるがままに歯を食いしばるしか能がない有様だ。
「ん、ふ……ちゅく……」
ちゅうちゅうと子どものように僕のものを吸いたてながら、
舌先は巧妙に尿道を突き、ほじくり、時折こくっと小さく喉を鳴らしている。
舐めとられなかった先走りが彼女のスカートの膝に垂れるのも、
白魚のような指が包皮をいじったり愛しげに睾丸をさするのも、
何もかもが現実離れしていて、次第に頭の奥が痺れたように身を任せてしまう。
「ちゅう……ちゅぅう…っ…ぺちゃ…っちゅ……」
普段はピンで留められている髪が乱れて、井上さんの表情がよく読めない。
狭い部屋はむっとした熱気がこもって、愚直に性器を吸う彼女の唇がたてる音だけが響いていた。

「井上、さん……もう……無理……っ」
「……ちゅ……ぱぁっ……出して、いいってば……顎まだ疲れてないから2、3回くらいなら出しても大丈夫そう……」
悪魔のように誘惑してくる。
本当は、その形の良い唇に擦り付けて何度でも射精したい。
細い身体を抱きしめて、刻み付けるように犯したい。
滑らかな髪を撫でて、唇がふやけるほど口付けたい。

だが、井上さんのいつになく献身的な奉仕が、そんな衝動を僕の中に押しとどまらせていた。
恋人になってから日も浅いけれど、何よりも先に変えてしまいたいことがある。
井上さんの、どこか一歩引いた態度。
遠慮、というのだろうか。何かにつけ感謝の気持ちを強調し、謝罪する自罰的な彼女。
僕のような男が言うことではないだろうが、彼女は表面的な態度よりも押しは強くない。

先日も、やっと初体験を済ませたばかりだというのに……。
執拗な愛撫でぐったりとさせられ、あげく突き入れた後も抜かずに何度も射精されたというのに……。
「初めてで、面倒くさくてごめんね」
「今度は、私がちゃんと勉強して石田君を満足させるから」
いいよ、そんな気を使うことないと言う僕を押し切り、今日は彼女の好きにさせることを約束してしまった。
井上さんは頑固さに波があって、僕はなかなか敵わない。

「ごめ……っ……もう……っ」
「……ぷぁっ……ん……じゅ……っ」
びゅ、びゅくっと勢いの良い射精が彼女の喉を叩く。
射精する肉茎の根元を握り締めたままへたり込み、ひくひくと彼女が眉根を寄せる。
うっすらと睫毛の先に涙の雫が浮かんでいて、それが僕の昏い欲望を煽る。
唇の端から、ぷちゅ……と溢れた精液が溢れて、そのまま顎まで滴った。

汚した。
それまで、彼女が食事と小鳥のようなおしゃべり、幸せなキスにしか使ったことのない器官を。
今、僕の精子が満たし彼女はそれを味わっている。初めての精子の味を。
精液を頬張った井上さんは、口の中でそっと亀頭を舐め、その喉がゆっくりと動いた。
精液を嚥下している。彼女の身体に染み渡っていく。
処女を奪ったときよりも、確実に一線を越えた気がした。
欲望に打ち震え、射精しながら僕はまたイった。

カリ首を咥えて僕のものに吸い付いたまま、少しずつ井上さんは精液を飲み下していく。
頬の肉が亀頭を包んだと思うと、不意に尿道に残っていた精液を勢い良く吸いだされた。
「……っく……ちょ……っ」
思わず腰が浮きかける。いつの間にか彼女の手は睾丸に添えられていた。
残滓まですっかり舐めとると、井上さんの薄い唇が糸を引いてやっと男根から離れた。

はぁ……とどちらともなくため息をつく。
部屋はすっかり夕闇に飲み込まれ、台所から差す蛍光灯の明かりが彼女のスカートから伸びる白い脚を照らしていた。
「石田君、気持ちよかった……?」
「……うん」
「ちゃんとできてた?」
「……井上さんって、とんでもないよ。あのまま殺されてもいいって一瞬思った」
そう言うと、彼女は顔にかかっていた髪をかきあげてやっと笑った。
あぁ、これは安堵の笑みだ。
井上さんは何に追い立てられていたんだろう。

「井上さん、そろそろ……」
「約束」
「だ、だって……僕だって男だから、やられっぱなしは……」
「約束ー」
そう言って、ふざけて井上さんは僕の腿を手のひらで叩いて抗議する。
今日はとことん譲らない気らしい。こうなった彼女は僕の手に負えるものではない。
天井を仰いで身体の芯から息を抜くように吐いた。
「次は何するのさ……」
「えーとね、ちょっと待ってね」
何をリサーチしてきたのだろう、口元を拭うとベッドの脇に転がっていた小さなバッグから可愛らしい手帳を取り出した。
その間に、やはり手元に転がしておいた箱のティッシュで、彼女の膝と口元を拭う。
股間がすうすうする。ベッドに腰掛け直して、僕は今の自分の格好の滑稽さに何度でもため息をつきたい気分だった。
「あー、これこれ。えーと、ぱいずり?」
ぶっと噴き出してしまった。普段と同じ調子の声で刺激が強すぎる。
「それか……んー……ついでに前立腺ていうのとか」
「じゃあ、それらはまたの機会に……」
「石田君はどっちがいい?」
選ばせるつもりか、井上さん……。

無意識の内に、視線が彼女の胸元を彷徨う。
Tシャツの生地を押し上げて主張する、ふるいつきたくなるような柔肉。
頭の中に、さっきの井上さんの「パイズリ」という何気ない声が何度も響く。
ごくり、と生唾を飲み込んでいた。
「両方でもいいよー」
ぐらり、と理性が傾ぎそうになり、慌てて視線を井上さんの胸元から引き剥がす。
彼女のほうから甘い匂いさえ漂ってくる気がする。
じりじりと彼女から距離をとろうとしながら、必死で自分の頭の中で弁解していた。
「だめ……だよ、もっと自分を大切にしないと」
「石田君、彼女に対してけっこう失礼だね」
「そうは言っても」
そうは言っても。
その先が続かず、近づく彼女の顔にすぐ押さえ気味になってしまう。
さっきまで、この唇が僕のものを……。
今だって、まだ僕の味を彼女は味わっているんじゃないだろうか。

半分萎えかけていたものが、いつの間にか回復していた。
とにかく服装を整えようと、腿まで下ろされていたスラックスに手を伸ばすと、
「……ごめんね」
井上さんがしおれた声で俯いていた。
極力軽い声にしようと努力しているのがわかる。
でも、膝の上の手が緊張している様子にも気付いてしまう。
彼女が黒崎のことを見ている間、僕がずっと見てきた仕草だから。
「井上さん」
「ごめんね、やだよね。舞い上がっちゃって、ホントにごめん」
「……井上さん」
「もうやめるね、ひとりで突っ走るの。だめだね、私すぐ調子に乗っちゃっ」
最後まで言わせず、気がつくと彼女の手を思い切り引き寄せ、頭を抱え込んでいた。
勢い余って、背中をベッドにぶつけて二人で寄りかかる。

貪るように、顔をこすり付けるように唇を奪う。
何度も何度も角度を変え、口唇の端やら頬の肉やらにもむしゃぶりついて、
やっと何度目かに井上さんの唇が緩んだ。
無理にその中に舌を押し込み、窮屈そうに「ん」と井上さんが声をあげる。
さっきまでの行為が頭の隅で思い出されたが、意外にも彼女の甘ったるい唾液の味以外はしなかった。
大量の精液だけでなく、性器の匂いすらしない。
嚥下して、彼女の唾液と混じって胃の腑にに落ちてしまったんだろうか。跡も残さずに。
哀れっぽく井上さんの舌が逃げ回り、それを追うように口腔を舐めまわす。
すぐに口の端から涎が垂れて、彼女の頬を伝った。
気がつけば、僕は中腰になって両手で抱えた彼女の顔に覆いかぶさり、夢中で可愛らしい粘膜を舐めていた。
蕩けるように甘く、彼女は懸命に眉根を寄せ目を閉じて耐え、時折鼻にかかった動物のような吐息が漏れる。
僕のシャツを皺になるほど握り締め、微かに顔を振って逃げようと無駄な抵抗さえしてみせる。
それだけでまた射精しそうだった。

ぷぁっ、と間抜けな声をあげて口を離した。
名残惜しく井上さんの唇を舐める。
涙が滲んだ瞳はどこかとろんとして、半開きの口からは僕と井上さんの唾液が混ざって滴っている。
「んぁ……っ」
突然胸をまさぐられ、さすがに彼女も声をあげた。
指の間からはみ出して逃げそうになる乳肉を揉み搾りながら身体を密着させ、熱に浮かされたように僕は呻いた。
「……井上さんが謝るから……」
「い、しだく……待って、待っ……」
「だめだよ、もう。今日は満足するまでって約束だったんだから」
早口で押し切るようにそれだけ言うと、彼女の肩を押すようにしてベッドに押し付ける。
ぺたんと座りこんでいたので、力なくそれに従って、井上さんの上半身はベッドに乗り上げるような格好になった。
「変、だよ……やめよ、ね?」
「もうとっくに変だったよ」
円を描くように胸を揉みしだく。手が吸い付いたように離れない。
もっとはっきりとした弾力があるのかと思っていたら、手の重みだけで沈む別の生き物のようだった。

「んは……っ」
Tシャツをたくしあげると、ぶるんと服に押さえつけられていた柔肉がこぼれた。
レース地のブラに包まれても、むわっとむせ返るような少女の匂いが溢れる。
頭の芯を蕩かすようなそれに引き寄せられ、僕は顔を埋めていた。
「ん……だ、くん……っ」
焦ったような、照れを含んだような井上さんの声がどこか遠く聞こえた。
子どものようにむしゃぶりつき、谷間に顔を埋め、手で押さえて擦り付ける。
「や、ぁあ……や、らし……」
甘酸っぱい汗の匂いと、ミルクのような濃厚な香りを胸いっぱいに吸い込み、思わず谷間に舌を這わせた。
さっきから眼鏡が邪魔で仕方がないが、外すと彼女の表情すら見えなくなるのでそのまま押し付ける。
フレームに当たった部分の肉や、指が食い込んだ肉が熱い。
頬に白いレースが当たってちくちくする。
吐息を吹きかけながら、彼女を抱きすくめるようにしてブラのホックを外しにかかる。
「ふぁ、え……? と、とっちゃうの?」
「うん……」
手が欲情で震え、もたついてなかなか外れない。
不意にぷちっとホックが外れたと思うと、井上さんがそっと背中を浮かせている。
恥ずかしいのか、片腕で表情を隠すようにしているけれど、体温の高さと膝の震えが彼女の発情を物語っていた。

繊細な下着を取り払うと、視界いっぱいに彼女の豊かな乳房が広がる。
深く呼吸をするたびに息づいて上下し、微かな灯りの中でぷるんとした乳首の朱に染まった様子までが欲情を煽る。
もっと見たい。
今度こそ、綺麗な井上さんの肢体をちゃんと見て、この腕に掻き抱きたい。
多少ふらつきながら立ち上がると、ぱっと蛍光灯の灯りをつけていた。
「な、やぁっ……!?」
動揺して胸を隠そうとする腕を掴み、井上さんの頭の上で押さえつける。
そこまできて、胸より先に彼女の瞳を覗き込み……その中に怯えの色を見て取った。

何をしているんだろう、僕は。
すっと血が上っていた頭が冷えていく。

怒りのままにポーズで犯せば、彼女の謝り癖がなくなるとでも?
最低な自分を見せれば、もう何も恐れずに距離を縮められるとでも?

腹の奥でくすぶっていた欲望が、吐き気に変わっていく。
嗚咽をもらして、彼女と身体を重ねたまま僕は顔を伏せた。

「石田君……」
気がつくと、彼女が僕の髪を撫でている。
息が苦しいほど、両腕で僕の頭を抱いて。
「ごめん……」
「やだな……もう……。私たち、何やってんだろ」
「ごめん、僕は……」
「同じことしちゃって」
泣き笑いのような真っ赤な顔で、井上さんは目をそらしながら囁く。
「……て、いいよ……」
「……え?」
「おかして、いいよ……石田君に、ひどいこと、されたい……」

あぁ……この人は、天性の小悪魔だ。
彼女の肩を掴んで組み敷いたまま、僕は今度は彼女の首元に顔を埋めた。
「変だよね、今日は」
「こんなエッチなことしてるもんねー。……いいよ、今日は石田君、私のこと女だって、思い知らせて」
共犯者のように、互いの視線が挑戦的に絡んだ。
僕は手に力を込め、さっきよりも優しく、しかし執拗に、彼女の胸を揉みしぼりにかかった。

長くなったのに、途中で石田がヘタレた……。すみません。
これが自分の限界でした。

ちなみに二人の初体験は愛撫とってもあっさりで拙かったと仮定
がっつりハードでベッタベタに甘いのが好みなんですが、この位で受け入れられるでしょうか

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