1993

【京楽×七緒】

「本日より八番隊副隊長に就任しました、伊勢七緒と申します」
そう告げると、文机の前に座っていた京楽春水はにっこりと目を細めて立ち上がり、彼女へ歩み寄った。
「七緒ちゃんかぁ。可愛いね〜」
馴れ馴れしくそう言ってべたべたと両手で頬を抑えてくる彼に、七緒は込み上げてくる不快感を抑える。
初対面でなんて図々しい。隊長などというものは、これだから嫌いなのだ。
自分の地位を鼻にかけ、部下に何をしようとも構わないと考えている。その驕りが七緒には酷く苛立たしかった。
「……冗談はおよし下さい」
ぴしゃりと冷たく言い放って頬の手を払えば、京楽は少しも悪びれずに笑顔を見せた。
「真面目だなぁ、キミは。前居た隊でもそうだったの?」
「…………っ!」
深い意味も無い京楽のその問いに、しかし尋ねられた七緒は一瞬顔を凍りつかせる。
それを不審気に思われないうちにまたいつもの無表情へと顔を戻すと、七緒は冷静に声を作る。
「当たり前です」
「そうかい。ま、うちに来たからには、ボクの色に染めてあげましょう」
もう少し肩の力を抜いて不真面目にしたほうが楽になるのになぁ、という意味を込め、京楽は冗談めかしてそう言った。
その言葉に、七緒がどんな想いを抱いていたのかも知らずに――。

          *          *          *

「それでは、失礼します」
七緒の予想以上に、この遊んでばかりの隊長は仕事をやり溜めていた。
山と詰まれた書類のうちから明日が期限の物と既に提出期限が延び延びになっている物とを見つけ出して処理させていく。
やっとこさ全てが終わった頃には、もう日はとっぷりと暮れていた。
挨拶し執務室から出て行こうとした瞬間、七緒は京楽に呼び止められる。
「七緒ちゃん、時間あるかい」
「……はい」
何かに絶望したように苦しげな声で、七緒は京楽の命令に応じて足を止めた。
その顔色が驚くほど悪いのに気づいていないのか、京楽はいそいそと彼女に近づく。
柔らかそうな耳朶に唇を寄せて、彼は七緒に命じた。
「ちょっと待ってなさいな。いいものをあげるから」
ひどく悲しそうに顔を歪めると、七緒は大きく息を吐いて己の帯を緩めた。
そのまま隊服を肌蹴させ、大きく胸を露出させる。
「どうぞ。そのためにお留めになられたのでしょう?」
仮面を被った様に無表情なままそう言った彼女に、京楽は呆然とする。
しかしすぐさまはっと我に返って、彼は七緒へと腕を伸ばした。
その手にびくっと身体を竦めさせた七緒を、京楽はそっと胸に抱きすくめて告げた。
「やめなさい。馬鹿な真似するもんじゃない」
「えっ……?」
驚いたように眉を上げた七緒の服を片手で器用に直してやると、京楽は彼女を怖がらせないよう優しく問うた。
「どうしてこんなことしようと思ったんだい」
それに少し逡巡するように間を空けてから、七緒は吐き捨てるように小声で答えた。
「……前の隊では、これが当たり前でしたから」
震える声でそう明かされて、京楽が思わず言葉を失う。
権威を盾に部下を自由に扱う隊長が存在するとは噂でこそ聞いたことがあったが、まさか実在するとは思わなかった。

しかも、七緒が以前所属していたのは三番隊である。
あの鬼畜に好きほど弄ばれていたのかと思うと、京楽は眼前の彼女に同情を感じ得なかった。
「それに市丸隊長が、京楽隊長は女性に目のないお方だと」
その上で、初対面でのボクのあの言動、か。それは確かに、彼女が思い違っても無理はない。
冗談のつもりで言った台詞が、しかしあのときの彼女には酷い脅しになっていたのだろう。
まだ顔を強張らせている七緒の緊張を解こうと、わざとおどけた様な口調で京楽は言った。
「そりゃ確かにボクは可愛い子だ〜い好きだけど、無理やり関係を強要する様な趣味はない」
それでも怯えたような瞳の彼女に熱い茶を勧めて、京楽は七緒に話しかける。
「美味しい菓子を貰ったからだったんだけど、……悪かったね。女の子をこんな時間まで部屋に残らせるなんて、非常識だった」
その菓子とはそもそも市丸が持ってきたものだったのだが、流石にそこまでは言えなかった。
京楽が七緒を呼び止めることも、それに対して七緒がどう考えるかも計算づくでそれを持ってきたのだろう彼の意地悪さに、京楽は吐息する。
「食べるかい? 久里屋の饅頭」
「……頂きます」
渡されたそれをぱくりと口に持っていく彼女を注視しながら、京楽も自分の分の菓子を食む。
しかし咀嚼したそれを飲み込んだ途端、京楽は何か熱い物が身体を駆け抜けていくのを感じた。
……しまった、と自分の考えのなさに頭を抱える。あの市丸がただ美味いだけの菓子を手土産にするはずがないではないか。
そう思う間にも身体は意思に反して熱さを増し、目の前の少女に対しての抑えきれぬ情欲がふつふつと湧き上がる。
知らず獣欲にらんらんと光る目で彼女を凝視してしまい、そのことで自分自身に酷い嫌悪感を覚える。
『これが当たり前だ』、と先刻彼女は言った。それはつまり、市丸に抱かれるのが常時だったということだろう。
市丸の手の中で、彼女はどんなふうに啼いていたのだろうか。
崩れることなどなさそうなこの表情をどう乱れさせて、悶え、喘いでいたのだろう。
その痴態をふっと脳内で思い描いて、益々興奮してしまう。着物の奥の自身は既に屹立し、下着を押し上げていた。
「隊長?」
ぼうっとしている京楽を不審に感じたのか、七緒が声をかける。
茶で身体が温まったからか、抱かれることがないと分かって安堵したからか、彼女は多少緊張がほぐれたようだった。

その様子からするに、あちらの饅頭には何の細工もしていないようだ。
『あの子、漉し餡が苦手やから、こっちは隊長はんが食べ』
市丸がこれを手渡すとき、そう言っていたのを思い出す。
わざわざ二種類の饅頭を用意したその趣味の悪さに、小さく舌打した。
「いや、何でもないよ。それより、もう遅いからそろそろ帰んなさい」
とにかく、少しでも早く帰ってもらおう。そうすれば、空しいが自分で処理することも出来るし――。
そう思って促した京楽の意図に反し、七緒は小さな身体を震わせて、下を向いたままぽつりと呟いた。
「すみません。こんな、私なんかが副官で――」
殆ど泣き出しそうになりながらそう謝る七緒に、京楽はおろおろとして声をかける。
「何を謝ってるんだい」
「だって、軽蔑される筈です……。あんなはしたない真似をして、おまけに、汚い、から、だで……」
ひっくひっくと嗚咽し始めた七緒を、京楽はいつしか自然と抱き寄せていた。
性欲等よりも、彼女に対してこみ上げる愛情の方が強かった。
「そんなこと言うもんじゃないよ」
広い掌でぽんぽんと背中を叩いてやると、七緒は堰を切ったように大きく声を上げて泣き出した。
この冷静沈着な少女がここまで人前で感情を見せるのは、初めてと言っても過言ではなかった。
「本当は、いっ、嫌で……でも無理やり従わされて」
「言わなくていいよ。嫌な想い出は、全部忘れちまいなさい」
彼女の長い黒髪を指先で梳きながら、京楽は再びその小さな背中をゆっくりと撫でた。
それに呼応するようにしゃくり上げる彼女が、京楽は愛しくて仕方なかった。
しかし、少女の熱を腕の中に感じれば否応無く欲望が昂ぶっていく。
ただでさえ薬で煽らされた身体には、縋る弱弱しい手つきも泣き顔も、最早毒でしかなかった。
自分の胸へと持たれかけられていた彼女の頭をくいっと持ち上げて、そのまま唇を塞ぐ。
突然のことに、七緒が仰天したように目を見開いて硬直した。
彼女の柔らかな唇の感触を存分に味わうと、重ね合わされた口唇を軽くずらして、京楽は済まなそうな顔で懺悔の言葉をかける。

「ごめんね、七緒ちゃん。せめて、いっぱい気持ちよくしてあげるから」
「んっ、ぷはっ……」
京楽の長い舌が、七緒の唇を割って中を陵辱する。
無理やり舌同士を絡められてきゅっと強く吸い上げられると、彼女は苦しそうに荒い息を吐いた。
口内にとろとろと溢れる七緒の唾液を味わいながら、京楽もまた彼女の口腔へとたっぷりの唾液を送り込む。
七緒も必死でこくこくと小さく喉を動かして嚥下するが、全ては飲み切れない。
たらっと口の端から流れたそれを、京楽がぺろりと舌を伸ばして舐めとった。
「はっ……たい、ちょ……」
細い声でそう名を呼ばれて、京楽は我慢のきかない自分に対する自己嫌悪で一杯になる。
けれど一度火の付いた身体を止めるすべはなく、京楽は七緒を畳に押し倒し覆いかぶさった。
先ほど自分で結んでやった筈の帯を、今度は同じ手が、至極荒っぽい手つきで紐解く。
襦袢ごと着物を肩から脱がせると、色白い肌が京楽の瞳の前に大きく晒された。
その胸元をよく見れば、そこには昨日一昨日つけられたような真新しい痕が幾つも残されていた。
嫉妬に似た感情が、心に吹き荒れる。
「これは……市丸君が?」
顔を逸らして答えようとしない七緒に、京楽は残酷なことを聞いてしまったと、自分の迂闊さに舌を打つ。
けれど後悔と共に、一体これを付けられたとき、彼女はどんな顔をしていたのだろうかと子供のような好奇心に駆られてしまう。
ここも、ここも。ああ、こんなところにまで……。そう嘆息するほど多く、視線の先には数え切れない位の痕が付けられている。
「京楽隊長、止めて、見ないで下さい……」
その絡みつくような熱っぽい視線に身体を隅々まで調べられていくのを感じて、七緒が懇願した。
足の付け根の内側、性器にぎりぎりの箇所にまでキスマークがあるのを見られて、思わず涙を零す。
裸体を見られるの自体も当然酷く恥ずかしかったが、それ以上に、明確な性行為の痕跡を暴かれるのが辛かった。
昨夜市丸に付けられたこの歯型や口吸いの痕は、七緒の弱い場所を教える指標のようなものだ。
市丸は、京楽に教えてやりでもするかのように、自分で慣らし、開発した七緒の性感帯に痕を残していた。
そのうちの一つ、右の乳首の真上に、京楽の指がそろりと這った。

太く荒くれだった指で敏感な身体に触れられて、七緒がひっと息を張り詰める。
京楽の指が、そのまま下へ降りて彼女の乳首を軽く摘み上げた。
摘んだ指の間でこりこりと硬くなっていくその粒に興奮して、京楽はそこを優しく攻める。
二本の指で挟んだまま強めに擦り合わせてやれば、七緒の身体が苦しそうに左右に揺らぐ。
そうしながらもう片方の乳首に頭を寄せて吸い付くと、七緒はびくびくっと全身を痙攣させた。
「ひ、あぁっ!!」
吸い上げる力を徐々に強くして何度も回を重ねる。
唾液塗れになってぷつんと勃った乳首は見るからに嫌らしい。
先端を指先で引っ張ってぬるぬると擦ると、七緒の口から切なそうな喘ぎが漏れた。
「はっ、隊、長……っ」
「感じて、七緒ちゃん」
両手で同時に左右の乳首を摘んで、きゅっと横に捻り上げる。
その刺激に完全に感じてしまっているのか、七緒は身体中を粟立たせてひくひくと身悶えする。
「あっ、んんっ」
可愛らしい姿に、京楽は目を細めて攻めを続行する。
片手でくにくにと乳首を弄びつつ薄い茂みを掻き分ければ、濡れた陰部が官能的に蕩けていた。
蜜で溢れたそこにすっと手をやって、やわやわと揉むように撫で回す。
ねっとりとした愛液を指に絡めると、七緒の頬にべとべとと塗りたくってやる。
触れた箇所から手を離そうとすれば、七緒の頬と指との間を恥ずかしい糸が引いていた。
「気持ち、よさそうだね」
尖らせた舌を耳孔に突っ込んでぐちゅぐちゅと舐めながら、京楽が低い声で囁く。
その言葉に何とか抗おうとでもするように、七緒が頭をいやいやと左右に振った。
「七緒ちゃんはこっちが好き?」
京楽の指が、七緒の膣に進入する。ずぼずぼと音を立てて抽挿を繰り返され、七緒は全身を振り乱す。
身体中を熱くして荒い吐息でいるくせに、快感を無視しようと必死で耐えているのがいじらしい。

「それとも、こっち?」
中から引き抜いた愛液塗れの指で、硬くなっている陰核の包皮をくりっと剥く。
流石にこれには抑え切れなかったらしく、瞬間、七緒は弓なりになって絶叫した。
「はぁぁっ!!」
その反応に気をよくし、京楽は七緒の陰核を更に強く刺激する。
指の腹で押し潰し、ぐりぐりと嬲ってやると、七緒がじたばたと両手足をもがいて何とか逃れようとする。
「はっ、ふ、ぁ……ぁあっ!」
それをがっしりと取り押さえ暴れられないようにすると、京楽は彼女の股間に頭をうずめた。
今しがた弄っていたそこを舌全体でべろりと一舐めすれば、七緒の喉から悲鳴にも似た嬌声が漏れる。
「ひっ、たい、ちょう……、それ、嫌ぁっ!!」
女の『嫌』が『いい』というのと同義であるのは、京楽の経験上間違いのない事実だった。
実際、七緒の穴からは透明な液が驚くほどだらだらと流れ出、下の畳に水溜りを作っていた。
「嫌じゃぁないだろう。ほら、こうするとどう」
突起を口を使って吸引しつつ、両手で左右の乳首をも同時に弄くる。
陰核は、優しく優しく、けれど複雑にして巧みな舌使いで。ねろねろと舐め吸って、時々甘くくちゅっと噛んでやる。
これ以上無いほどに張り詰めた乳首は、少し可哀想なくらいサディスティックに。
爪を立て、潰して、時には左右同時に強烈な刺激を、時にはもどかしくてねだりたくなる位淡く。
その三点責めに恐ろしいほどの快感を覚えて、七緒はひときわ大きな声で喘ぎ狂う。
「あ、やっ、はぁあぁああっつ!!!」
びくんびくんと痙攣しながら虚ろな瞳で虚空を眺める七緒の様子に、彼女が達してしまったのを知る。
「よかったかい」
尋ねれば、七緒は目に涙を溜めて京楽を見つめた。
けれどその涙が快感によるものではない事に、京楽は彼女が口にした台詞で気づかされた。
「どうっ……して……嫌です」

ぽろぽろと涙を落としながら、七緒は全身で拒絶を示した。
それは恐怖や羞恥よりも、やっと出逢えたと思った暖かい人にすぐさま裏切られたという悲しみの方が大きかった。
「さっきは優しくて、とても嬉しかったのに。こんなの……あの人と変わらない――」
そう言いながら見開いた目から涙を流す彼女に、京楽は愕然として動きを止めた。
自分のしようとした、嫌、既にしてしまったことの大きさに、呆然とする。
「七緒、ちゃ……」
謝ろうと手を伸ばそうとした京楽にびくりと全身を硬直させる七緒を見て、彼は自分の愚かさを再確認させられる。
なんて無残なことを、自分はしたのだろう。
可愛らしいと思った。愛しいと思った。大切にしたいと、そう思ったのに。
京楽はすっと腰を上げると、まだ身体を凍らせたままの彼女に背を向けて告げた。
「……明日からもう、ボクのところに来なくていい。代わりに、卯ノ花の隊に紹介状を出しておくよ」
自分の下でなど、もう働きたくないだろう。
四番隊ならば、隊長が女性だから何かをされる心配はない。
それに卯ノ花は、身体は勿論、心の傷の看護にも造詣が深い。きっと、七緒の傷も癒してくれるだろう。
そう思っての提案だった。しかし。
「――勝手に……決めないで下さい」
「へ?」
着物の裾を力ない掌に引っ張られて、ぐいと振り返る。
視線の先の七緒の予想を裏切る言葉に、思わずそんな情けない声が口から漏れた。
七緒は少し躊躇ったよう顔を見せたがそれも一瞬だった。
彼女はしっかりと根の生えた口調で、京楽に向けて真っ直ぐに言い放った。
「わ、私は……京楽隊長のお下で働かせていただきたいんです!」
「……いいの?」
「はい」
「本っ当に?」
「何度も言わせないで下さい!」

顔を真っ赤に染めて叫んだ七緒に、京楽は「あれ?」と首を捻ってつい訊いてしまう。
「……もしかして七緒ちゃん、ボクのこと、やっぱり結構好きだったりする?」
「な、何を仰って……!!」
酒でも飲んだかのように耳まで赤くして、七緒が目を泳がせる。
その表情は如実に質問への答えを物語っていて、京楽はくすっと笑ってしまう。
あーあー、可愛らしいなぁもう。そんな顔されると、折角無理してたのが、また抑えきれなくなっちゃうじゃない。
「七緒ちゃん。我慢……できるかい?」
京楽は七緒の秘所に指を寄せ、濡れそぼった入り口にぐいとそれを差し入れた。
油断していたところにされたいきなりの刺激に、七緒が「んんっ」と高く啼く。
「ボクは、できなくはない。……でも、やっぱりキミに挿れたい。ちゃんと、キミの了承をとった上で」
言いながら、京楽の指は奥へと向かって突き進んでいく。
膣壁をかりかりと爪で掻いて、前後に律動させれば、七緒がぶるっと身体を震わせながら不平を口にする。
「ひどい、ずるい……ですっ」
「ずるくなんかないさ。どうなの。……挿れてもいい?」
地を這うような低い声でそう問われ、七緒がぷいと無言でそっぽを向いた。
「……ご勝手に、なさってください……」
ひどくそっけないそれが彼女に出来る精一杯のOKのサインなのだと、京楽には理解できた。
汁でぐちゅぐちゅのそこを指で掻き回し、十分に中を解していく。
指が抜き差しされるたびに卑猥な水音が響き、実内の静寂を壊す。
くちゅ、くちゅくちゅ……ぴちゃっ……。京楽の指が奏でるその音に、七緒は恥ずかしくて恥ずかしくて耳を塞いでしまいたくなる。
「んっ……っく、あぁっ」
嬌声を上げる彼女に、京楽は奥を苛めていた指を抜いて、その蕩けた入り口に自分のものを宛がった。
体格に違わず京楽の一物は巨大で、七緒の小さな身体など挿れただけで壊してしまいそうだ。
それをゆっくりと、七緒の中に推し進めていく。
「ひっ、たいちょ……きょ、らくたいちょう……っ!」

痛むのか必死で縋りついてくる彼女の腕を背中に回させてやる。
七緒の爪がぎっと着物越しに京楽の背に食い込むのを感じ、その感触に興奮を倍増させられる。
狭い膣内に何とか全てを押し込めれば、七緒ははあはあと苦しそうに息を吐きながら京楽の着物を握り締めた。
出来る限り苦痛を与えないようにそっと腰を動かして、京楽は七緒のイイ所を探り当てる。
尖った亀頭で内壁を穿ち、色々に角度を変えて、七緒が最も感じるポイントを見つけ出してやる。
意思を持って動くその性器がある一点に触れた途端、七緒はびくんと全身を跳ねさせて声を上げた。
「ここが、いいんだ」
確かめるように聞くが、元より予想した通り当然答えは返ってこない。
それは彼女のそもそもの性格が理由だったが、気持ちよすぎて声が出せないというのも確実な一因だった。
「……んっ、ああっっ!!」
大きく喘ぐ七緒に煽られて、京楽もそこを激しく責め嬲る。
ずちゅ、ぬちゅ……っと肉と肉の擦れ合う淫靡な音をさせながら、京楽は欲望を出し入れした。
抜く度に、そしてもう一度挿れる度に、七緒の中はきゅうっと締まって京楽を締め付ける。
絡みつくような無数の襞に追い詰められた京楽が、競りあがる吐精欲そのままに中へと射精する。
どくどくと流し込まれる精液はかなりの量があったが、薬の効果か、一度放っても京楽のものは一向に萎える様子を見せなかった。
むしろ、益々硬くなったような気すらする。
一度抜くのすら億劫で挿れたまま再び腰を動かせば、今しがた出した白濁が結合部からどろりと垂れ下がった。
「ぁ、ん、ぁあんっ!!」
まさか、抜かずの続きをされるとは思ってもみなかったのだろう。
その驚きと続けざまの快楽とでろくに思考も出来ない七緒は、びくびくと身体を痙攣させて喘ぐだけだ。
「っ、ぁ……ん、はんっ」
吐き出しても吐き出しても熱は引かず、京楽は本能のままに七緒を蹂躙し続ける。
四度目の射精までは数えていたのだが、面倒なのと余裕がなくなったのとで、その後は止めてしまった。
最早殆ど意識を落としている七緒を強引に揺さぶって、京楽は彼女を責める。
喘ぎ叫んでいる内に七緒の声は枯れ、目には疲れが色濃く浮かんでいる。
それでも抑えられず、京楽は何度も何度も彼女を犯した。

「……長っ、も、無理です……」
哀願するその台詞が、しかし京楽には更なる情欲の火種になってしまう。
奥を広げ無茶苦茶に攻めて、七緒が完全に気を失うまで、否、失ってもなお獣のようにやり続ける。
ようやく京楽の熱がおさまった頃には東の空に朝陽が昇り、窓の外を雀が鳴きながら飛び交っていた。
「……まずいよなぁ。承諾貰ったから一応和姦とはいえ、流石にちょっと、ね……」
いくらなんでもやりすぎだろうと自分に言って、苦笑しつつ、京楽は気絶している彼女を抱き寄せる。
すぅすぅと寝息を立てる七緒の隣に自分も横になると、京楽は微笑んで彼女を撫でた。
「起きても怒らないでよ、七緒ちゃん。……って、それは無理か。ああ、怖い怖い」
ちっとも怖がってなどいない、むしろ叱られるのを楽しみにしている口ぶりでそう言って、京楽は瞳を閉じた。
すぐさま、太い鼾が室内を埋める――。


――その日、八番隊長と副隊長が早朝会議に揃って欠席した理由を、分かっているのは狐目の三番隊長ただ一人だった。
予想通り会議に現れなかった二人に満足そうに、彼は悪巧みが成功した子供のような笑みを浮かべた。

                                                               (終)
ここまでです。ブリチスレ初書きでお目汚ししてすまん。
っつーか、神の書いた二人が上手すぎる萌えすぎんで、恥ずかしいよ

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