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【ウルキオラ×織姫】食事

「……はぁ」
高窓から見える空を見上げ織姫は小さな溜め息をついた。

薄暗い回廊を往復するだけの散歩でも、囚われの織姫には良い慰めであった。
だが、あの一件以来どうも外出も気が進まず自室に籠もりがちになる織姫だった。
ウルキオラは変わらず、毎日いつも通り織姫の世話をしている。
気まずい思いをしているのは、どうやら織姫だけらしかった。
(…やっぱり、この間のは冗談…だったんだろうな…はぁ)
何故こんなに溜め息がでるのか織姫は自分でも分からない。
先刻ウルキオラが持ってきた食事には、ほとんど手をつけていなかった。
(…食べなきゃ縛り上げて捻じ込んでやるぞ…だっけ)
以前に云われた台詞だった。物静かな顔をして本当に酷い暴言を吐く人だ。
一緒の部屋にいるだけで、どうしたらいいか分からなくなるのに、
あの張り詰めた重苦しい空気が何故か織姫は嫌いではなかった。
(…あたしってマゾなのかな…?)
皿の中のドロドロを遊ぶようにスプーンでかき回す。
(…大体これ何の食べ物…?まさかウルキオラさんの手作り…あはは…ないか)
不意にカチャッと扉が開いた。
(…?)
ノロノロとそちらを向く織姫。
見るとウルキオラがポケットに手を入れて立っていた。

(はわわ…!?)
がちゃん、とスプーンを取り落とす織姫。いくら何でも戻ってくるのが早すぎるのではないか。
いつもなら食事を置いていって小一時間は―最も時計がないので、あくまで感覚の話だが―戻らないのに。
「減っていないな…食べてないのか?」
冷たく澄んだその声だけで織姫は腰が抜けそうになった、否、座っていたが。
恐怖心など抱いてるつもりはないのに、それは強がりで心の中ではやはり
ウルキオラへの恐怖に縛られているのだろうか。
そう織姫は思ったが、実は彼女のウルキオラに対する感情は、恐怖とは違う性質のものだったのだ。

静かにウルキオラが近付いてくる。
(どど、どうしよう…縛られて捻じ込まれて…口元を汚して…みっともない顔見られて…あう〜)
織姫の前にウルキオラが座る。
(ひっ)
「……」
おもむろに織姫の持ったスプーンをひったくるウルキオラ。
「え…」「口を開けろ」
「は…?あの」がぼっとスプーンが織姫の口に入ってくる。
「うっ…?…もぐもぐ…」
「さっさと飲み込め」
「そ…そんなこと…ごっくん…云われても…」
乱暴に二杯目が入ってくる。
「もぐもぐ…あの、ほんと、自分で、食べますから」
ウルキオラは織姫の主張を完全に無視した。



(ていうか…ものすごく恥ずかしいんですけど…)
汚れた口の周りを拭おうとしてもウルキオラのスプーンが邪魔をする。
さほど無理なペースを強いられてはいなかったが、自分のペースで食べられないのは、やはり辛い。
苦しいのか織姫は少しあえぎ気味だった。
「んっ…はぁはぁ…んく…」
ウルキオラの視線に帯びた感情に織姫は気付かない。
(うぇん…みっともないよぅ…絶対呆れられてるよ〜)
困った顔でチラリとウルキオラを見やる織姫。
だが彼は眉ひとつ動かさない。
「何を見ている?」
「あ…あの…もうお腹いっぱいです」
「まだ半分以上残っているが?」
「に…人間は少食なので…」適当な嘘をつく。
「そうか、そんなに皿ごと口に突っ込まれたいか?」
織姫はぶんぶんと首を横に振った。
(ぶるぶる…二度とこの人に嘘つくのやめよう…)

結局完食させられた織姫は重たそうにお腹をさすった。
「ごちそう様でした…あの」
「…何だ」
「その…あたしにばかり構ってくれなくて…いいですから」
「…どういう意味だ」
「?ウルキオラさんは、お忙しいでしょうし…あたしのコト嫌いでしょうし…えと」
無表情のウルキオラの微妙すぎる表情の変化を、呑気な織姫が読み取れる筈もない。
スクッと立ち上がると、ウルキオラは肯定も否定もせず、盆を持って出ていった。
「あ…行っちゃった…うーん??」


数日後。

広間にいた織姫に長髪長身の男が声をかけてきた。
「お?こりゃいいぜ、一人か?女ァ」
「いけません、ノイトラ様…」側近らしい青年がたしなめる。
「テメェは黙ってろっ」
「のいとら…?あ!グリムジョーさんの云ってた…」
「あン?グリムジョーだ?」
「え…えっと…はい」
粗暴なノイトラに飲まれ萎縮する織姫。ノイトラはその様子が気に入ったらしく好色な視線を向けてくる。
「ハッ、おい、ウルキオラとは巧くやってるか?女」にやにや尋ねるノイトラ。
「え?あ、あの…」
「おい、そこで何やってやがる!」
と、浅葱色の髪をした青年が割って入ってきた。側近の青年の顔に、ややこしい事になったと書いてあった。
「あ!グリムジョーさん」
織姫の顔には天の助けと書いてある。
「あ?テメェに関係あるかよ、グリムジョー?俺は女に用があんだよ」
「そいつは奇遇だな、俺もその女に用があるんでな。分かったら消えろ」
何やらおかしな事になってきた。というより十刃って現世の不良と変わらないよね…と織姫は思った。



「テメェもウロチョロしてんじゃねぇ!自分の立場分かってんのか?」
何故か織姫がグリムジョーにどやされる。
「ひゃ?ご、ごめんなさいっ!だって…」
「あ?だって何だよ?」
「部屋にいるとウルキオラさんに…」
「ウルキオラに?何だ?」そう聞いたのはノイトラだ。
「えっと…その、すぐドロドロにされて…恥ずかしいからやめてくださいって云ってるんですけど…」
頬を赤らめながら恥ずかしそうに吐露する織姫。ピシッ、とその場にいる男三人が固まった。

「…ここにいたか、井上織姫」不意にかけられる静かな声。
「ひゃああ!?う、ウルキオラさんっっ!?」
「部屋に居ろ、と云った筈だが…?」
「ご…ごめんなさい…」
妙にオドオドした織姫を凝視する男たち。

「連れて行くが…構わないな?」静かに告げるウルキオラ。
「お…!」何か云おうとしたグリムジョーをウルキオラが制する。
「別に構わねぇぜ?」
「そうか、行くぞ」
「は…はい。さようなら皆さん」ぺこりとお辞儀して織姫がウルキオラを追う。

「…ありゃあ、躾けというより調教されてんな…」
ノイトラがぼそっと呟く。
グリムジョーは暫らく放心状態から抜け出せずにいた。



おわり


もうエロは人に任せよう…orz
誰かウル×姫プリーズッ!

最後間違ってましたorz
「お…!」と云い掛けたグリムジョーを制したのはノイトラです。ウルキオラになってるし…
エロ…精進しますw

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