わかってんのよ、こんなのオカシイって。こんなの駄目だって。
ここんとこアタシは部活をサボりがちになってた。インハイ終わって、だれてるとかじゃないんだけど。
今日もまっすぐ帰って、早めにお風呂に入った後、ベッドに寝転がってた。
まだ明るい外と、逆に薄暗い部屋の中に交互に目をやる。
そう、いつも通り。
枕元のリモコンでコンポのスイッチを入れる。再生ボタンを押して、いつものイントロが流れてきた。
そこでアタシは初めて違和感を覚える。
あれ?このCD今日一護に貸したばっかなのに・・・
でもその疑問の答えもすぐに埋まる。まるで、記憶の穴に予想を流し込むように。
・・・要するにあれだ、ケースは空っぽってことね。
まぁ、いいか。
アタシがアイツにあれ貸したのは、ただ話す理由を作りたかっただけなのかも知れない。
最近、雰囲気が変わったアイツ。用事がなかったら話しかけるのもなんか悪い感じで。
でも・・・その。
カッコよくなったというか、逞しくなったというか。
悔しいけどアタシ・・・・。
わかってんのよ、こんなのオカシイって。こんなの駄目だって。
でも、頭の中にはアイツがいて、アタシの指は服の中に潜っていく。
「んっ・・はぁっ・・・」
最近になって、少しずつ大きくなってきた胸を静かに擦る。
自分の指なのに、何か知らないものに触れられたかのように反応してしまう。
目をつむって、膨らみの中心へと指を這わせていく。
もう片方の指が自然と唇を割って口の中に入ってきた。
「ん・一護ぉ・・・一護ぉ・・・」
自分が何やってんのか解ってる。
アタシってこんな奴だっけ?酷い自己嫌悪に陥りながら、それでも抑えられない。
固く尖がった先端を軽く摘むと、それだけでもう快楽に呑まれてしまう。
最近の、そんな、『いつも』。
その時、聴き馴れた声がした気がした。
「た・・き・・ぉぃ、たつき?」
あぁ、もう本当に駄目。幻聴まで聴こえてる。重症なのね。
「あっ・・いち・・護ぉ・・んっ・・」
そう思いながらもその声に少し心地好さを感じたアタシはゆっくりと下の方へ右手を伸ばした。
たつきが貸してくれたCDを手にとり、
まじまじとそのジャケットを見つめながら俺は帰る支度をしていた。
『ねぇ、アンタこのバンド好きだったわよね。アタシもう飽きたから貸したげる。』
あんなに一方的に喋るあいつも久しぶりに見た。
別に、貸せなんて一言も言ってねえのによ。
まぁ、ありがてぇからいいんだけど、と俺はカバンを肩に掛けた。
CDをカバンの前のポケットに入れようとした時、なんとなく嫌な予感がしてケースを開けると━━━━━━
空じゃねぇか。
イヤガラセか?シュールなギャグか?
・・・・まぁ、多分入れ忘れだろうな。
明日になれば、あいつも気付いて持ってくるだろうけど、
その日はたまたま他にすることもなかったし、あいつの家に寄って帰ることにした。
少し肌寒くなった空気の中を遠回りするように帰路に着く。
あいつ、最近変わったよな・・・・・
どこがどう、とかじゃなくて。
なんか変わったことを必死で隠して平静を装っているというか。
一緒にいた時間が長いからか知らないけど、あいつの些細な変化とかには昔から敏感だった。
ピンポーン
「あ、黒崎ですけど、たつき居ますか?」
『あら一護君、久しぶりねぇ!』
そういえば久しぶりだ。
しばらくして開いたドアの向こうで懐かしい笑顔を浮かべてるたつき母に、
愛想笑いしながらしばし世間噺。
「あ、たつきなら自分の部屋で寝てると思うから、行って起こしてやって。」
・・・オイオイ、もうガキじゃねえんだからそれはまずくねえか?信頼があるのはいいんですが。
階段を登って部屋の前に。
大音量で流れる曲は、明らかにあのCDだ。
変に緊張するな・・・
「たつき、おい、たつき?」
返事がない、というかうるさくて聴こえない。
少しして、微かにたつきが俺の名前を呼んでるのに気付いた。何だ、起きてんじゃねえか。
「入るぞ?」
俺はドアを開けた。
右手をハーフパンツの中に忍ばせる。中指を下着の上から添えると、随分熱を持っているのが分かった。
「・・・んっ!」
あ・・ヤバいか・・も。
ちょっと・・・興奮してきちゃった・・・
「一・・・護・・・」
アタシは深く息を吐いて、ふと目を開けた。
瞬間、ドアが開いたのが分かった。
そして、その向こう側には何故か見慣れたオレンジ頭。
「い・・・・」
「!!!!!」
「いやぁあああああああ!!!!!!」
どうしようもなくとっさに布団にくるまった。そしてほぼ同時にドアが慌てて閉まる音。
真っ暗な布団の中で、アタシは必死にショートした脳を回転させる。
━━━どうして?
どうしてアイツがここにいるの?
・・・ううん、そんなことより━━━━
見られてしまった。
よりにもよって
こんなに恥ずかしい所を。よりにもよって
一番見られてはいけない奴に。
顔が一気に紅潮していくのが分かる。さっきまでとは比べ物にならない程の心臓の速度。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
でも、きっともうどうにもならない。
瞼の裏には、今しがたまでの淫らな自分が嫌でも焼き付いていて。
アタシはそこで初めて自分のしたことを━━数秒前までの過去の自分を━━━
責めて、責めて、後悔した。
もう誰とも顔をあわせられない。
もう死にたい、とすら思った。
長い、沈黙。
アイツ、まだドアの向こう側にいるのかな・・・
でも、自分から声をかけるなんて絶対無理。
その時だった。
「・・・・その、ワリィ。」
明らかに動揺している声。アタシは返事をしない。
でも、一護は続けた。
「言い訳するんじゃねえけど、ちゃんとノックもしたし、声も掛けたんだ。」
アタシは返事をしない。ううん、できない。
「そしたら・・・その・・・お前が・・名前・・呼んで・・
・・・いや、本当に悪かった。」
声の調子で分かる。きっとあっちの方もかなりまいっちゃってる。
ハハ、当然、よね・・・・
「もう・・・いいわよ・・・」
アタシは大きく深呼吸して起き上がった。
そしてそのままドアのところまで歩いてドアに背中を預ける。
「本当に・・・・・すまん。」
まだ謝ってる。
何だかアタシは開き直って、自分を責め続けた。
何もかもが、どうでもよかった。
「━━びっくりしたでしょ?アタシがこんなことしてるなんて。それも・・・アンタで。」
逆に今度は一護が黙る。
「アタシ、本当、最低よね。すごい馬鹿。アンタも実際軽蔑してるんでしょ?」
また、温度の低い沈黙。
「ハハハ、あー、もうなんかやだな。あ、アタシのことなんか気にしないで。
明日から、学校でも無視してくれていいからさ。」
そう言い終わって、少しスッキリした。
心が空っぽになって、でもその空洞もすぐに虚しさと悲しみで一杯になった。
アタシ・・・もう・・・
「何でそうなるんだよ!」
急にドアノブが回った。
もたれかかってたアタシは自然と背中から部屋の外に投げ出された。
何が起こったのかまだよく分からない。けれど、体が温もりに包まれるのを感じた。
驚いて、見上げれば・・・
アタシは一護に抱き締められていて。
優しい匂いが、した。
「何で俺がお前を無視すんだよ。何で俺がお前を軽蔑すんだよ。」
強く、強く抱き締められた。
「そりゃ、驚きはしたけど・・・別に・・・・嫌じゃないから。」
どうして・・・・?
「だからそんなに自分傷つけんな。」
まっすぐにアタシを見つめる眼。重なった視線は二人を吸い寄せるように近付けて。
「何よ、それ━━━━」
自分から、無意識に唇を重ねていた。
数秒、止まった時間。
ハッと気づいて、すぐに顔を離す。何してんだ、アタシ。
つい、恥ずかしくて下を向いてしまう。
「ゴ、ゴメン・・・アタシ・・その・・・」
まだアタシは一護の腕の中に捕われたまま。
「謝んな・・・俺・・・・嬉しいから」
「えっ・・・・?」
一瞬、訳が分からず一護の顔を見上げたら。
今度は確実に、そしてゆっくりと、あっちから。ついばむように、味わうように。
びっくりしたけど、アタシはすごくすごく嬉しくて、一護に身を委せた。
絡まる舌。交ざる唾液。初めての感覚。
温かくて、ざらざらして、優しくて、ずっとこのままでいたかった。
日が沈んでからのほんの少しの間、暗くなるまでのタイムラグ。
窓からは藍色の光が射し込んで、部屋を満たす。
アタシ達はベッドに座って、まだ唇を求めあっていた。どれくらい経ったんだろう・・・・・
いつのまにかコンポはもうCDの全ての曲を終えて静かになっていた。
ゆっくりと一護が顔を離す。
まるで名残を惜しむように二人の口と口を唾液が絃で結んだ。
もうちょっと、って言いたかったのに、アイツの真剣な顔を見たら言葉が出てこなくなる。
そんなの、反則。
「・・・・・・・・」
一護が右手でゆっくり撫でるように、アタシの顔にかかった前髪を払った。
そのまま指は耳をなぞっていく。
あっちはそんなつもりじゃないんだろうけど
さっきまで自慰に耽っていたアタシは自分でも分かるくらい凄く敏感になってて。
一護に触れられただけで躯がうずく。呼吸が乱れる。
何だか・・・変な気持ちになっちゃうよ・・・
「なぁ、たつき・・・」
お願い
今その声で名前を呼ばないで
「・・・・たつき?」
お願い
今その眼でアタシを見ないで
「我慢・・・できなくなるから・・・」
「・・・?」
はてな顔のアンタに構わず、アタシは思い切り抱きついてそのままベッドに押し倒してしまった。
引き締まった首筋に跡がつくくらい吸い付く。
もう駄目、みたい。
アンタをもっと近くに感じたかった。
「っと・・・・た、たつき・・?」
お願い
「・・・抱いて・・・」
静寂が部屋を包む。
アイツは今、一体どんなことを考えているんだろう。
やっぱり、嫌われただろうか。
不安で仕方なかった。
見つけたばかりの幸せを自分で今まさに壊そうとしているんじゃないか。
でも、衝動はアタシを止めてはくれない。
その時、体が急に向きを変えた。そして下にいた筈の一護がアタシの上に。
「・・・もう・・・理性とか、抑えとか、効かねぇぞ?」
アタシの顔の左右に手をついて、見下ろす一護の顔が少しこわばっていた。
「・・・うん・・・」
小さく頷くと、すぐに一護が覆い被さってきて。
太股に、制服のズボン越しに固いものを感じた。やっぱりアイツも我慢してたんだ。
「・・・っあン・・・」
首筋を優しい舌が這う。思わぬ感触につい身震いしてしまった。
「・・・たつき・・」
耳元で名前を囁かれただけで、ゾクゾクするの。
アタシも一護の鎖骨にキスをする。
お互いがお互いを強く引き寄せて、そこには確かに温もりがあった。
一護が不意にアタシの胸をそっと撫でる。
寝てたからブラなんかつけてない。
既に一度途中まで慰められた乳頭はTシャツの上からでもその位置がわかってしまう。
視られてると思うとすごい恥ずかしいけど・・・アタシ・・感じちゃってる・・・
「・・はァ・・ん・・・」
一護の両手が丁寧にアタシの胸を包み込み、円を描くように揉みしだく。
初めはくすぐったさに似た感覚が、次第に鋭い快感にかわっていく。
「・・・あァ・・・はァァ・・・」
さらに一護はその円運動を続けながら、人指し指と親指で尖端を摘んで転がした。
躯を電気が走るように心地よい痺れが襲う。
「・・ひゃ!?・・・うあんッ!!」
すご・・・自分でする時より・・ずっと・・・いい・・・
どうしよう、このままだと声でちゃう・・・下に母さんいるのに・・・
でもそんなこと考えてるアタシを一護がすぐに悦楽の底へと呼び戻した。
「ちょっ!!・・い・・いち・・ごぉ・・・何して・・・あァ・・」
アタシはTシャツの上から胸を舐められていて。
舌のざらついた感触と唾液のぬめりが肌に伝わった。
一護は周りの乳輪だけを丁寧に、丁寧に舌の先でなぞる。でも、乳首にはまったく触れない。
急におざなりにされた尖端は、さらに固くなってアタシに訴えかけた。
なんか・・気持ちいいけどソワソワする・・・
さっきみたいに・・・・乳首もしてほしいよぉ・・
アタシ今きっとすごいエッチな表情してる。
吐息が熱いのが自分でもわかった。
「・・・え・・?」
一護が急に口のなかに舌をしまう。
待って、アタシ・・・もっと・・・
そう言おうとしたけど、自分からそんなこと死んでも言えない。
でも、次の瞬間、アタシはは一護に乱暴に服を捲られて乳首を吸われていた。
「ひっ・・・ああっ!!!」
突然の刺激につい大きい声を出してしまった。一護は口を離す気配はない。
「それ・・・だめぇ・・・いちごぉ・・ふぁぁ・・・」
一護は乳首を口に含んだまま、舌でその先をつついたり、弾いたり。
さっきまでじらされた分、アタシの乳首はおかしいくらい弱くなっちゃってて。
どうしよう・・・・気持ちいいよぉ・・・・
「ぁ・・・はァァんッ!!」
もうアタシは完全にスイッチ入っちゃってて、ここが自分の部屋だってことも忘れてた。
真っ青な一護が慌てて顔を上げてアタシの口を手で抑える。
「(こ、声っ!下に聞こえるって!!)」
バレたらヤバイ。
それは分かってる、でも何故か今のアタシにはそんなことどうでもよかった。
イヤ、どうでもいい訳ないんだけど・・・何かよくわかんない。
うまく考えられないや。
ただハッキリしてるのは、目の前のコイツがひどくいとおしいってコト。
うん、自分でもびっくりするくらい。
「お、おい・・・・・」
口に添えられた一護の指。
アタシは気付いたらそれを口に含んで、唇で、舌で、歯で、愛でていた。
「ふむぅ・・・んぅぅ・・・・」
指にしゃぶりつくアタシをじっと見つめて、ゴクリと一護が唾を呑んだ。
・・・欲情してくれた?
アイツは空いてる右手でアタシを抱き寄せて、体を起こす。
一度だけ軽く首にキスして、そのまま背後に回り込むように自分の膝にアタシを座らせた。
一瞬、一護が視界から消えて、アタシはそれだけで不安になって。
つい思いきり指を咬んでしまった。離しちゃいけない気がした。
痛かっただろうな、きっと。
すごく後悔して、申し訳なくて、心が痛んだ。
でも、一護は何も無かったみたいに後ろからアタシをゆっくり抱きしめてくれて。
アタシは知ってた。アンタが本当は誰よりも優しいこと。
でも、普段はそんな素振りなんか全然見せないでムスっとしてるから・・・・
何よ・・・・今だけは━━━━━━素直に甘えたくなっちゃうじゃない
体重を全部預けて、体の力を抜く。
一護はアタシの口の中を丁寧に愛撫してくれた。
舌を撫でて、歯列をなぞって、内壁を擦っていく指。
同時に後ろから耳も責められる。舌の先が耳殻を這うように包み、うごめく。
そしてアタシはまた悦楽の中に━━━━━━━
「んっ・・・はぅぅ・・はァァ・・・」
口から唾液が溢れて、体を伝っていく。
一護が時間をかけて嬲るから、アタシは耐えきれなくなってきて。
自分で内腿を擦りあわせて、下着の奥でうずく秘部を慰めていた。
「・っ・・・あふぁぁ・・あァァ・・・・」
アタシの腰が淫らに動きに気が付いて、一護は右手をアタシの下腹部から更に下へと滑らせていく。
クチュリ、といやらしい音を立ててアタシの蜜壷はそれを歓迎した。
一護は掌全体で大きな動きで一帯をさすっていく。
あまりの刺激に言葉にならない声がもれてしまう。
「━━━━━っ!!!」
一護の荒い息使いが背中から伝わってくる。・・・・お尻の辺りに、固くたぎったモノの感触も。
「たつき・・お前・・・すごい濡れてる・・」
「あァっ・・だってアンタが・・・・ひぁぁ・・」
今まで体験したことのない感覚。高ぶる感情。触れ合う体温。
その場の全てがアタシを酔わせるの。
一護は次第に指を小刻みに、局所的に動かしていく。
「一護ぉ・・・いちごぉ・・・はァぁん・・・」
不意に一護の指が先程からぷくりと起き上がっている淫核に触れる。
「━━━ひゃぅぅ!?」
頭の奥を痺れるような、とろけるような、不思議なもやもやが満たした。
アタシの反応を見て一護は更にその場所を執拗に弄ぶ。
「やっ・・やぁぁ・・ゆびっ・・・擦れて・・・」
下に気をとられている隙に、アタシは唇で捕まえてたはずの一護の左手を見失っていた。
あ・・れ・・・?
おかしいな、そう思った時にはもうアタシはその左手で乳頭を強く摘まれていて。
「!?・・ぁぁぁぁッ!!」
上と下を同時に責められたアタシは、本当に意識が飛んでしまいそうだった。
容赦なく一護はアタシの躯を嬲り続ける。
「へぁぁ・・・らめェ・・・あた・・もぉ・・・」
躯が思うように動かない。
一護にもたれてないと、座ることさえできないだろう。
ダメ、限界だよ・・・・
開きっぱなしの口を精一杯動かして、でも、もうマトモに喋れないみたい。
「い・・ちごぉ・・ねがぃ・・ほ・・しぃ・・」
一護の胸板に頭をこすりつけて、言葉足らずな欲求を一生懸命に伝えた。
ピタリ、と一護の手が止まる。
部屋が急にまた静けさを取り戻した。
紫色だったはずの窓の外はもうすっかり深い闇に覆われていた。
無言のまま一護は一度アタシを離してそっと横たえさせた。そしてゆっくりとまたアタシの上に。
恥ずかしそうに下ろしたズボンの中から、一護の勃起したモノが現れた。
当然アタシはそんなの見るの初めてで。思ってたより、随分大きい・・・・・・
苦しそうな位、張りつめていて、大きく波打っていた。
「痛いと思うけど・・・少し我慢してくれ。」
無言でアタシも頷く。
正直な所、結構怖かったりもする。
どれくらい痛いのか、とか、どんな感じなのか、とか。
「それと・・・」
一護が少し黙って、また口を開く。
「俺は・・・その・・・いい加減な気持ちで抱くんじゃないから・・な」
━━━?
「お前だから・・・」
・・・・・こんな時まで生真面目な訳?
アンタだってもう我慢できないくらいになってるっていうのにさ。
━━━━でもそんなだから、アンタがいいのかな。
不思議と、もう怖くはなかった。
「・・・・アタシも。」
自分から言い出したくせに勝手に照れてる一護にそっと寄り添って、目を瞑る。
「・・・・挿入れるぞ?」
「・・・・・・うん。」
ゆっくりと一護は入り口にそれをあてがって、奥まで沈めていく。
もう既に限界に近いアタシの膣内は、それを吸い込むようにくわえこんでいく。
やがてすぐに来る行き止まり。
ひとつ大きく息をして、一護はシーツを掴むアタシの手をほどいてしっかり握ってくれた。
そして、二人の境界を破っていく。
「━━━━つッ!!」
鈍い痛みが体に走る。
夢中で一護の手を力一杯握りしめた。
「一護ぉ・・!一護ぉ・・・!!」
「うぁっ・・・・たつき・・・俺っ・・・くっ!」
まだヒリヒリと痛むけれど、アタシは確実に一護を自分の中に感じた。
熱くて、溶けちゃいそうなくらい。
アタシに負担のかからないように、一護は自身を一度最奥まで沈めてからまだ動かないでいてくれた。
それは圧倒的な威圧感をもってアタシの膣内をいっぱいにする。
「ひぁぁっ・・・いちごの、熱い・・よぉ・・・」
本当に、溶けてるんじゃないかと思うくらいの温度を感じた。
その熱と、頭の奥からじわじわと押し寄せる快感の芽が痛みを少しずつ和らげていく。
ピクピクと痙攣するように一護の淫茎が微かにうごめき、そのせいで限界まで押し拡げられた肉壁は弱い刺激に断続的に襲われる。
「はぁァ・・・はァァ・・・」
ちょっとずつ、けれどそれは確実にアタシを蝕んで━━━━━━
あ・・・なんか・・おかしくなってき・・・た・・・?奥の方が・・・・じんじんするのぉ・・・・
「そろそろ・・・動くぞ・・・?」
声を掛けられて、一護の顔を見ようとしたけれど焦点があわなかった。
そんな・・・今・・・動かれたら・・・・・・
首を振ろうとしたけれど、思うように体が動かない。
そして次の瞬間、一護は腰を引いて膣壁にその反り返った肉棒を擦りつけた。
「はぅぅ!?・・・いっ・・はァァァァ!!」
激しい衝撃が体内を通り抜ける。
気が遠くなりそうなアタシに、すかさずまた肉棒がズブリと膣奥まで押し込まれた。
「〜〜〜ひぁぁんっ!!」
更にその前後運動はスピードを速めながら繰り返される。
とどまることの無い双方向からの快感は容易にアタシを絶頂近くまで押し上げていった。
五回、だったかな。
それくらいの出し入れでアタシは頭の中が真っ白になって。
「うぁんっ!?・・そん・・な・・らめぇ・・いち・・ごォ・・・」
コップの中に水を注ぐように、脳を快楽が満たしていく。そして突然、それは溢れた。
「あッ!?・・・イっ、イっちゃ・・・!!!?」
「━━━━━きゃぅぅぅ!!!!」
力が抜けて、息も絶え絶えになって、体中が熱くて痺れる。イクってこういうことなんだ。
「もしかして・・・イった?」
恥ずかしくなって、顔を横にそらして静かに頷く。
だって・・・・アンタの・・・すごく・・・
アタシは絶頂を迎えた瞬間のことをぼやけた頭で反芻していた。
でもそんなぼんやりした気分もある一言で消え去る。
「・・・・悪いけど、続けるぜ・・・?」
・・・・・・え?
そうだ。一護はアタシの膣内で数回出し入れしただけ。
アタシ独りが勝手に気持ちよくなっちゃってたけど、まだ始めたばっかり。
それはわかるけど・・・・
今のでもうこんなになっちゃったのに、もっとされたら・・・・・
「まっ・・・アタシ今・・イったばっ・・・あァっ!?やっ・・あァん!!!」
言い切る前にさっきよりも熱を持った欲望の塊がまた蜜壷を激しくかきまわしていく。
「ワリィ・・・でも・・・くっ・・そんな声で鳴かれたら・・・・我慢できねぇよ」
溢れてもなお乱暴に注がれ続ける水のように、快楽がアタシを翻弄する。
「あァっ!!だめぇ!!・・・そんな、激し・・あぅぅん・・・!!」
口とは反対に、トロトロになったアタシの襞は、一護の肉棒をしっかりとくわえ込む。
それはよりいっそうの摩擦と密着感を産みだし、快感を想像を越えた勢いで増加させていく。
瞬時にそれは躯の全神経を伝わって、アタシを支配した。
「っくぅぅぅぅん!!!」
「・・・!!たつきっ・・・おま・・・そんなきつく締めたら・・・」
一護の・・・またおっきくなってる・・・?
「だって・・・あひぃっ!!か・・らだ・・・勝手に・やっ・・んぁぁぁっ!!」
一護に激しく奥まで突かれて、言いようのない刺激が走った。
気を抜けばまたすぐに果ててしまいそうなほどに、溢れた快楽は洪水のようにアタシを呑み込もうとする。
必死で耐えようとして、思わず体を弓なりに反らせるけれど、それはお互いの結合を強固なものにするだけだった。
アタシは結局一護に、快楽の欲望に溺れてしまった。
もう、何も考えられないよ・・・・・・
「あァ・・・いちごぉ・・・いちごぉ・・」
アタシは夢中で一護にすがるように抱きつく。
がっしりした体に頬をすりよせると、一護もアタシをしっかり抱き寄せてくれた。
お互いの汗と唾液と愛液が混ざりあって粘りつくような感触。
それと共に、それらの独特のにおいが淫らにアタシ達を包み込む。
それに煽られるようにグラインドはまた激しく、大きくなっていく。
上目で一護を見たら、ひどく辛そうな顔をしていた。まるで、アタシがイキそうなの我慢してるのと同じように。
「あァん!!・・・・・一護も・・・・気持ちイイの?・・・あぁっ!!」
「あぁ・・・すげぇ・・・イイよ・・・お前のな・・か・・・ぐっ!」
一護も気持ちよくなりたくて、欲望に負けて、
アタシの膣内に自身のモノを一生懸命擦りつけてくるのかと思うとすごくエロくって、可愛いと感じた。
「はァ・・・・いちごぉ・・・もっとぉ・・もっとしてぇ・・・?」
「たつき・・・たつき・・・」
速くなる鼓動、呼吸、体の動き。
それはジュプ、ジュプという水分を含んだ淫らな音と一体感を持って高まっていく。
ふと、勢いで体の位置がずれて、今までとは少し違った角度で一護がアタシの膣内に入ってきた。
擦れる場所が変わって、膣内のある部分に触れた瞬間、そこがスイッチだったみたいに突然とてつもない快感がアタシを襲う。
「あぇぇ!?・・ひぐぅぅっ!!!!!」
何・・・コレ・・・?
さっきまでと全然ちが・・・・・
「んはぁぁぁっ!!あ・・・あ・・・すご・・っイイィィィ!!!」
「たつき・・・・ここ・・・いいか?」
鼻と鼻を突き合わせて、舌を時折絡めながらアタシ達は見つめあう。
「う・・・んっ・・・イイ・・そこぉ・・・すご・・気持ちひぃのぉ・・・はァん!!!」
肌が密着してるせいで、不均等な間隔でアタシの胸の尖端が一護の胸で擦れる。
その都度アタシは敏感にそれを感じてしまっていた。
それは秘所から連続的に来る激しい刺激に不連続な波をつけてアタシをじらす。
「あっ・・ア・・・タシ・・・また・・・んむぅ」
互いに唇をむさぼって、何もかもを忘れて目の前の相手に全てをぶつけた。
「好きだよ・・・いちごぉ・・・」
「俺もだ・・・・たつき・・・」
一護が唇を離してアタシの耳、頬、首筋、肩と至るところを強く吸い上げる。
アタシが一護のものである印を熱った躯は心地よく受け容れた。
依然、下半身は激しく突かれつづけているまま。
やがて一護の唇はアタシの乳頭をくわえた。
丁寧に回りを舐めて、螺旋を描くように頂点へと舌が登りつめる。
「・・あっ・・あァっ・・・」
さらにじゅるりと音をたてて強く吸って━━━
「あァっ・・・・はァっ・・・」
一度アタシの顔を見て表情を確認してから口の端に微かに笑みを浮かべて、尖端を甘咬み。
「━━っくぅ!!!いはァァァァ!!!!」
一護はそのタイミングに併せて腰を今までで一番強く打ちつけた。
アタシの淫唇はまるでそれを堪えられないごちそうのようにくわえ込んで離さない。
「!!!はひィっ!!!あ、も・・・ダメ・・・」
「くはっ!!たつき・・・おま・・・すげ・・・締まる・・・」
「また・・・はァん!!!・くる・・・キちゃうぅ・・・」
「俺も・・・もう・・・限界・・・だ・・!!!」
終わりに向かって一気に収束していく甘美と焦燥。
その時は突然訪れた。
「あ・・・・・!」
張りつめていた糸が切れてしまったようにアタシは体と心の境界線がなくなって溶けていく。
「イッ・・・・っはァァァァァん!!!!!!!!」
「・・・お、オイ、たつき、腕!!離さねぇと膣内・・・出ちまうって!!」
一護が何か・・・言ってる・・・?でも・・・うまく聞き取れないや・・
「くっ・・・もう・・・!!!!!」
「あァァ・・・あつぃ・・・おなかのなか・・・あついぃ・・・」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「━━━本当にスマン。」
今、アタシはベッドに座って一護が床に頭つけて土下座しているのを見ている。
「・・・・・もう、いいわよ。ていうか、アタシも悪かったし。」
ゆっくりと顔が上がる。
「その・・・大丈夫なのか、今日?」
「・・・・・・まぁ、一応。・・・ギリギリだけど。」
はぁ、と二人の溜め息が重なる。
何だかアタシは落ち込んでる一護を見てたら無性に不安になって、つい尋ねてしまった。
「・・・アタシとしたの、後悔してる・・・?」
━━━━━もし、雰囲気に流された、なんて言われたら、謝られたら━━━
そんな心配もあったけれど、訊かずにはいられなかった。
「・・・言っただろ。いい加減な気持ちで抱くんじゃねぇって。お前だからだって。」
そうだ。アタシは、こんなヤツだから好きになっちゃったんだ。
「・・・・・・ありがと。」
そっと抱きしめて優しく唇を重ねた。
いつのまにかもう、窓からは星が見えるくらいに夜は更けていた。
一護を玄関まで見送って、また家に入る。なんか、お腹すいちゃったな。
「もう、ご飯できてるわよー!」
母さんの声だ。
アタシは急いでリビングに行って食卓に座る。
・・・・・・・?
「・・・な、何で赤飯なの?」
「んー?あぁ、それねぇ、お隣さんが作りすぎたって御裾分けしてくれたの。」
「あ・・・そ、そう。」
ハハ、そうよね。
確かに結構大きい声出してたけど、ドア閉めてたし・・・・・考えすぎか。
アタシはその時背を向けて洗い物してる母さんが不気味な笑みを浮かべてるなんて、知りもしなかった。
FIN
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