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ネタ【夢オチ吉良】

吉良イズル、推定17歳、童貞。
推定というのはあくまで読んで字の如くだ。
死神は長い時間を生きる。実際の所自分の本当の年齢を知る者は少ないだろう。
中には誕生日すら曖昧な人もいるのだから。

僕は今人生の転機を目の前にしていた。
そう、その転機に名を付けるとしたら『童貞卒業』
卒業という響きは良い。身も心も改まり、背筋が伸びる気がする。
新しい季節の訪れを感じるし、桜の木の下でキットカットも食べてしまう。

しかし、目の前の卒業はそんな爽やかなものじゃない。
もっと生々しく、汗臭く、イカ臭いものだ。
ひょんなことから僕は12番隊隊長涅マユリに拉致され、不思議なアイテムを手に入れた。
3Dスキャニングだとかいう装置で、何でもこの装置に写真を入れると、それが実物大になって出てくるというものだ。
隊長は実験と称して僕が丹精込めて作った雛森くんのアイコラをこの装置に入れた。
緑の光に包まれたガラスの装置から、驚いたことに僕の脳内雛森くんが姿を現したのだった。
そしt

「悪いがネ、回想をしている暇があるならさっさと実験に付き合ってくれないかネ?」

ある時は3チャンネル教育で子供達のアイドル、そしてまたある時はクセのある悪役、そんな声で
僕に実験を促しているこの人が涅隊長である。

「これは人形と同じだからネ。君がいくら愛撫しようと濡れるなんてことはないんダ。だからこれを使うといいヨ」

真っ白な、血管が浮き出た不健康な手で差し出したのは謎の小瓶。
僕の明晰なる頭脳をもってすればこれが何なのかは明白である。そう・・・

「ローション…」

伊達に真剣10代でしゃべりあってるワケじゃあない。
ローションを使って何度か情けないビニール人形に童貞を捧げようとしたこともあった。
だがいつも僕は踏みとどまってきた。
某九番の副隊長なんかは欲望を抑えきれず、コンドームを装着して言ったものだった。

「ゴムを着ければ童貞喪失セーフ」

何とも情けなかった。その言葉を言った直後、彼は襖をピシャリと閉めて2時間位出てこなかった。
僕は仲の良い某六番副隊長とああはなるまいと誓ったものだ。


「だからネ、君は回想というか説明が長いのだヨ」

いい加減身の危険を感じてきたので話を戻そう。
というわけで僕は今片手にローション、目の前に雛森くんの等身大ダッチワイフという何ともカオスな状況に立っているのだった。

「や…涅隊長、実験したいのは山々なのですが、僕がこの…雛森くんをつか…じゃない、雛森くんといたすのを見ていらっしゃるのですか?」
「当たり前ダロウ?私は研究者なのだヨ?実験台を見るのが役目じゃナイカ」
「で、ですが僕も男です。そんな見られていたら…」
「全く、童貞ってやつは大胆なんだが小心者なんだか分からんヨ。勝手にしたまエ。ちゃんとレポートは纏めるんだヨ!」

案外物分りが良くてよかった。僕は一安心した。
いくら人形相手とはいえ性交渉…いや、正確には自慰行為を見られるのだ。
よっぽどの趣味を持ってる人じゃないとこのシチュエーションで勃つのは困難だ。
僕は全裸の雛森くんを改めて見下ろした。
年は変わらないというのに、何て小さいのだろう。
白くて、細い柔らかそうな指。強く握ったら壊れてしまいそうだ。
意を決して僕はその手を両手で包み込んだ。

「あぁ…」

僕は神に感謝した。男と女を作ってくれてありがとう、と。
いつもエロ雑誌を見ながら考えていた。
指の柔らかさを。
10代の面々と、どれが一番女の子の体の柔らかさに近い物質か考えあったこともあった。
その日、結論として出たマシュマロに、僕らは半日以上心を乱していたのだ。

偽者だと分かっていても、愛しさがこみ上げてくる。
瞳を閉じて、左手の薬指に優しく唇を落とす。

どれ位そうしていただろうか。
僕は痺れる瞼を無理やり抉じ開けた。
僕の目に映るのは、優しい笑みを浮かべた雛森くん。

「じゃあ…挿れるよ…?」

我ながら何と堪え性の無いことだと思った。
人形とはいえ見た目は雛森くんだというのに。
僕はこの日の為に(実際は人形相手ではない)何度もシュミレーションを重ねてきた。
大学ノート30冊分以上のプレイだって考えた。
ところが本番を目の前にして、僕がした行為といえば指にキス。
情けなかったが仕方が無かった。
ローションを手に取り、それを何度か手の上で馴染ませる。


ヌルヌルとした感触に興奮は最高潮だった。
そして僕は…

「吉良ァ!!!」

僕の延髄に見事に蹴りが入る。
死神でなければ死んでいた所だ。死神の時点で死んでいるという突っ込みは不可としておく。
赤い髪の友人はやけにニヤニヤしながら僕のことを見ていた。
延髄切りで目が覚めた。コレは夢だったのだ。
夢オチ、確かにそうだ。いくら技術開発局でもあんな装置作るワケがないし、僕がそこに呼ばれることだって無い。
全ては幻だったのだ。
妙に納得しながら友人を見遣る。

「な、何なんだい?いきなり!!」
「てめーが何かボーッとしたまま股間に手を持っていってるからよ、心配になったんだ」

ありがたい。持つべきものは友人だ。現実世界で眠りながら股間に手を持っていく人を見れば誰でも疑問に思うだろう。
3番隊の縁側という公共空間で眠りながら自慰をしなくてすんだのは、彼のお陰だ。

「いや、ありがとう。お礼を言うよ…もし良ければ何か奢るけど」
「マジか?や、今からよ、雛森と俺と檜佐木先輩とで茶でも飲みに行くかって話になったんだけど、お前も行くだろ?」

本物の雛森くんに会うには、罪悪感があった。
僕はやや苦笑いしながらも縁側から腰をあげる。
それから数時間後だった。意識を失った僕が固いベッドの上で目を覚ますのは。






以上。
感想くれた人ありがとう。また破面ネタも書いてみるわ。
とりあえずアイコラ(?)の続編出来たんで投下する。
エロというよりは相変わらずシモネタのみなので、嫌な人はスルーで頼む。

やっぱ男のオナニーなんて書いたってつまんねーって話。

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